
高濃度ビタミン点滴とは、一回の点滴でおよそ25g以上のビタミンCを静脈内に点滴投与して、血液中のビタミンCの濃度を一気に高める 治療法です。1回/月頻度がおすすめです。 高濃度ビタミンCを初めて受けられる方には、G6PD検査を受けていただきます。特に、外国人の患者さん(中国や東南アジア等)の場合、G6PD欠損症がまぎれている場合があり得るので要注意です。 ※G6PD検査は1回7,000円(一生に1度だけ受ければよい検査)となります。指先からの血液採取が必要で(痛みは軽度)、当院で院内G6PD検査定量キッドの常備しておりますので、数分で結果が出ます。高濃度ビタミンC点滴にて大きな副作用が出ないための処置になりますので、どうぞご了承ください。
ビタミンCの特徴
- 有害な活性酸素を消失させ、過剰な酸化を防止します
- 過酸化水素を発生させ、癌細胞や異物を攻撃します
効果 |
副作用 |
禁忌 |
・コラーゲンの生成促進
・メラニン生成の抑制
・抗酸化作用
・疲労回復、抗ストレス効果
・免疫力向上
・がん予防作用
・抗アレルギー作用 |
・点滴時の血管痛
・口渇
・低カルシウム血症(けいれん、痺れ)
・低血糖(めまい、冷や汗、疲労感)の可能性あり |
・G6PD欠損症の方
・胸水・腹水・リンパ浮腫のある方
・心不全や不整脈の方
・腎機能の低い方
・現在透析治療中の方 |
ビタミンCは水溶性のため、多く摂っても余剰分は尿として排出され、血漿濃度は、およそ 400mg/日で飽和すると報告されています。そのため、ビタミンCを大量に経口摂取しても、血中濃度はある一定以上から上がりません。しかし、直接静脈内にビタミンCを点滴で大量投与すると、経口摂取の数十倍の量が血管内に行き渡らせることが可能です。こうしてビタミンC血中濃度を高めることにより、経口摂取とは異なるレベルの作用、各種疾患の予防や、より高い美容・アンチエイジング効果が期待できます。
推奨摂取量
25g:美容的な側面(美肌)や健康増進目的(風邪予防/風邪の治療)
50g:癌に対する治療目的 (※50g以上をご希望の場合も、G6PD検査を受け、まずは25gから開始します。)
がん治療について
米国では、以下のがんへの治療効果が報告されています。
乳癌、前立腺癌、直腸癌、肺癌、悪性リンパ腫、大腸癌、膵臓癌、肝臓癌、卵巣癌、膀胱癌、腎臓癌、子宮癌、 多発性骨髄腫 など
以下の状況にも高濃度ビタミン点滴がおすすめです。
・有効な治療法がない
・現在抗がん剤や放射線治療をしている
・抗がん剤や放射線治療の副作用を和らげたい
・再発が心配な方、転移予防、がん予防
※メソトレキセート(リウマトレックス(R))、ベルケイドを使用している方は高濃度ビタミンCと相性が悪いため、投与後48時間はビタミンC点滴が行えません。